※認知症家族会『あおぞら』からの情報発信のページ
【ご意見・ご感想をお待ちしております】
・徘徊がなくなりました
・100人には100通りの認知症 …認知症家族会をつくったきっかけ
・徘徊したくなるには理由があります
・地域包括支援センターは何をするところ? …「地域包括支援センター」の名前は聞くが、何しているのか分からないと、家族会でも話題になりました。
・「ケアマネージャー」は施設の職員なの?
・ 病気を憎んで、妻を憎まず
・1割負担で介護サービスを受けられると思っていたのに …これでは困ります
・この悩み私一人だけではない?
・知っていますか?訪問看護を
・日々同じことを繰り返されて
・一日後に見つかりましたが
・怪しい電話がありました
・12月の会合で・・・
・アルツハイマーの病状が急変して
・夫が憎い、でも、看ないと行けない私。優しくなんか出来ません
・100人には100通りの認知症
妻は、言ったことを忘れる、出来ていたことができなくなる等、おかしな行動をするようになった。しかし、それが認知症とは知らずに、私は「何で出来ない」「何で忘れる」と怒ってばかりいた。そのうち、家を出てゆくようになった。徘徊が始まった。何故、家を出てゆくのか分らず後を追いかけると「何故ついてくる」と怒り出すようになった。妻が、どんどん嶮しい顔に変わるのが何故なのか分からなかった。
困って行政に相談に行ったところ、「思い出を語ろう会」を紹介され、妻と一緒に会に参加した。そこで龍ケ崎市回想法センターのスタッフから、「認知症は症状であって病気ではない、100人いれば100通りの認知症があるのだから、その人の心に寄り添い、その人を見て自分を変えてゆくことが大事と、傾聴の心を教えてもらった。
「認知症の”こころ”の理解と支援」の講座に参加し「認知症は薬物2割、非薬物家族も含む8割」の話を聞き、認知症のことを理解していたら、妻をこんなにも悪くすることはなかったと、妻に申し訳ない気持ちでいっぱいになった。龍ケ崎回想法センターのスタッフと認知症を学ぶことで気づいたことは、妻を見て自分が変わったことで、妻にも表情が穏やかになってきた。妻のペースにこちらが合わせるようにしたら妻の徘徊も治った。妻に笑顔が戻ってきた。この体験を活かして昨年11月に認知症家族会あおぞらを立ち上げた。
・徘徊したくなるには理由があります
88歳のかたが大腿骨を骨折したことで認知症症状が出た。娘の家に引き取られたが「骨折したことも、何で娘の家にいるのか」も分からないので、荷物をまとめては「自分の家に帰りたい」と帰りたがった。家族は、本人の出来ることは何でもさせた。家族は、きちんとできなくても、時間がかかっても、家族は手を貸さず本人にやらせた。本人がやったことには必ず「ありがとう」の感謝の言葉を伝えた。家族の役に立てるといういう実感を得られるようになったら「東京に帰りたい」と言わなくなった。
徘徊したくなる理由があるから徘徊するといわれています。「認知症の“こころ”の理解と支援」が大事なのかな?
・地域包括支援センターは何をするところ?
*「地域包括支援センター」とは?
地域包括支援センターは、介護予防ケアプランを作成するほか、市区町村・医療機関・サービス提供事業者・ボランテャアなどと協力しながら、地域の高齢者の様々
な相談に対応する総合的な役割を担っているところ。
*「主にどんなことをするの?」
・高齢者や家族、地域住民からの介護や福祉に関する相談などの対応、支援
・介護予防ケアプランの作成、介護予防事業のマネジメント
・ケアマネージャーへの支援やネットワークづくり
・高齢者に対する虐待の防止やその他権利擁護事業
*「どんなスタッフがいるの?」
・社会福祉士…高齢者の権利擁護に関する相談
・主任ケアマネージャー…事業者やケアマネージャーの指導など
・保健師または経験のある看護師…介護予防ケアプランの作成や介護予防指導など
※感想
≪介護は施設から在宅へ≫の流れの中で、地域住民にとって地域包括支援センターの役割は重要です。行政も市民目線での地域包括支援センターのPRをしていただきたいです。
・「ケアマネージャー」は施設の職員なの?
「施設にはケアマネージャーの方がいます。介護サービスを利用しようと施設に相談に行くと施設のケアマネージャーが話を聞きケアプランを立ててくれます。ケアマネージャーは施設の職員だから、そこの施設を利用するしかないのでしょう?」と、家族会でも「ケアマネージャーは施設の職員」と思っている方がほとんどでした。
*「ケアマネージャーの役割」
・要介護認定の申請代行
・ケアプランの作成
・介護サービス事業者との連絡調整
・サービスの再評価とサービス計画の練り直し
ケアマネージャーは、正式には介護支援専門員、「居宅介護支援事業者」等に所属しています。ケアマネージャーは、施設の職員ではありません。
※感想
「ケアマネージャー」は、利用者の希望や心身の状態にあったサービスが利用できるように導いてくれるサービスの窓口です。利用者は、ケアマネージャーを選ぶことができますし、替えることもできます。ケアマネージャーを替えたいときは、市区町村の介護保険担当の窓口や包括支援センターに相談しましょう。
ケアマネージャー抜きには介護保険を利用することができません。利用する家族にケアマネージャーの情報が正しく伝わっていません。行政は市民に分かりやすい丁寧な説明を心掛けてほしいと思います。
・病気を憎んで、妻を憎まず
タウン誌常陽リビング人クローズアップに認知症家族会代表成井健さんが紹介された記事(平成26年10月26日(土)掲載)が家族会の話題になりました。認知症のご主人を長年在宅で介護している奥様が「優しくできる人はすごい!私なんか、認知症と100も200も承知していても優しくできない」と、日頃のうっぷんや胸の
内を吐き出してくれました。「そうよね、私も同じよ」と、皆で憂さを晴らしているうちに「あ〜を、すっきりした」と笑顔になりました。同じ悩みを共有することって大事なことですね。
・1割負担で介護サービスを受けられると思っていたのに …これでは困ります
妻が「介護サービスを」使ってデイサービスを利用しています。妻の年金は少ないので僕の年金で妻の介護サービス料を払っています。今は、二人の年金で何とか生活していますが、僕も介護サービスを使うようになったら、今の年金ではたして生活ができるか、先のことを考えると不安でたまらないと、ぼやかれた方。
1割負担で介護サービスを受けられると思っていた。しかし、介護サービスを使って初めて分かったのは自己負担金の方がはるかに多いこと。自己負担が多いので体がきつくても介護サービスを使うのを控えているとはなされた方。
介護保険料は年々上がって行くのに、年金は年々少なくなって行くばかり。老後は大丈夫なのか不安で薬を使わないと眠れない方など、これでは老後が不安でたまらないと嘆き節が出ました。
心の悩みを吐きだしてゆきながら、年金暮らしが集まりお互いさまの精神で支えあって行くしかないかなと悩みは尽きません。でも話が終われば「またお話しましょう」と、皆笑顔で家路に向かいます。悩みは解決しなくても、同じ悩みを共有することで皆笑顔になれるのですネ。心のリセットが出来ることは大事なことで元気になれました。
・この悩み私一人だけではない?
家族の日頃の出来事に耳を傾けていると「うちだってそうよ」と、うなずき合っています。皆さん分かっているのです。認知症がそうさせていることを。でも、毎日のことでついつい「感情が爆発」してしまうのです。そんな心の憂さを「家族会」で思いっきりおしゃべりしていると、いつの間にか悩み事も笑顔で話せるようになります。介護は1日24時間、毎日365日休みなしですものね。こんな時間も必要ですよね。
・知っていますか?訪問看護を
訪問看護を学びました。医者と看護師と家族が連携して在宅で安心して過ごせるように医療機関と連携をとりながら在宅生活をサポートしてくれるのが訪問介護です。在宅介護で一番困るのは夜間具合が悪くなった時や、病院に行くほどではないがちょっと心配。そんな時も24時間対応していいただける訪問看護と連携ができていたらたら、家族にはこんな心強いことはありません。在宅介護家族の負担軽減に活用して行きたいです。
・日々同じことを繰り返されて
認知症のご主人を10年以上介護している奥様曰く 「日々同じことを繰り返えされて怒ったり怒鳴ったりして、いつも一人でいらいらしていました。家族会に来て話をしても、何も解決する訳ではないと分かっています。でも、皆さんに話を聞いてもらうだけで気持ちがスカッとします」 と、笑顔でご主人とお帰りになりました。
・一日後に見つかりましたが
認知症家族会あおぞらでも相談を受けていた方です。
2016年8月28日早朝(奥様が起きた5時ごろには家にいなかった)、男性(77歳)が家を出て行方不明になりました。防災無線でも2回放送されましたがその日は見つかりませんでした。
この方は、おしゃべりサロンでも誰とでも普通に会話ができ、時には冗談も言える方です。元アスリート背筋もピンと伸びさっそうと歩きます。見ためもごく普通の老紳士で問題行動を起こすような方には見えないのです。
以前にも、帰り道が分からなくこともあり、困った時は奥様に電話が出来るので家族は携帯電話とセコムをもたせていました。
奥様も、常日頃から散歩につき合ったりご主人の行動には目を光らせていましたが、この日は何も持たないで出ていったのです。
そこで、29日午後から、人が多く集まるスーパーの入り口でご主人の写真を持って呼びかけをいたしました。
6時過ぎに、警察から無事保護したとの連絡が来ました。それも家に近い公園で。
このような方の声かけをどのようにしたらよいのか家族会でも考えてゆきます。
・怪しい電話がありました
茨城県警から、高齢者を狙ったあの手この手のサギの被害や注意のメールが届きます。
回想法センターの電話にもこんな留守電が入っていました。紹介します。
『商品を注文した方は7を押してください。まだ注文をしていない方は9を押して下さい』ただこれだけです。警察に問い合わせたところサギですと。
おや?おかしいな?と思ったら即警察に連絡して下さいと言われました。また、ダイヤルを押してしまい高い金額を請求されても慌てずに警察に通報して下さい。警察で振り込み口座を凍結しますと。
振り込んだお金は戻ってきません。振り込む前に『お近くの警察』に連絡・相談をして下さい。
・12月の会合で・・・
8月、徘徊で捜索願が出され2日目に無事発見保護された男性は、過去にも、徘徊で何度か警察のお世話になっていました。家族は、これ以上警察の方に迷惑はかけられないと施設への入居を決めました。幸いにも、男性は施設を気にいり穏やかに過ごして居ます。ご家族も、安心して暮らせると喜んでいいました。しかし、参加者の多くが二人の年金でなんとか暮らして居る方ばかりです。何とか人の世話にならないうちにあの世に行きたいが、それが出来ないから困っているのよと、日頃のもやもやを吐き出して皆で悩みを共有して「ではまたおしゃべりしましょう」と笑顔で家路に着きました。
・アルツハイマーの病状が急変して
アルツハイマー病の奥さんを、ご主人と娘さん、近くに嫁いでいる娘さんで介護しています。初めは、そんなに大変な様子ではなかったのが、急に病状が進み夜家を出ていったり、家族が罵声・暴力におびえるなど等、悩ましい事が起きるようになりました。ご主人が疲れきってしまった等、娘さんが度々話に来てくれていました。この日は、お父さんも一緒に来てくれ、同じ悩みを持つ者同士で話をしました。
一人で介護に困り果てている時は、辛いと重い気持ちで沈んでいますが、自分と同じことを話す仲間がいると不思議と笑顔になるんですよね。同じ悩みを共有することって大事なことなのですね。辛さを共有できる仲間の輪を広げて行きたいです。
・夫が憎い、でも、看ないと行けない私。優しくなんか出来ません
慣れぬと地で、意地悪な姑に子供の世話。家庭をかえりみなかった夫。その夫は、今は手のかかる認知症。長年の恨み、辛みを喋りまくる妻の隣で話を聞いている夫。聞き役の仲間も、時折「私もそうだった」と、合の手を入れる。いつしか怖い顔の妻に笑顔が戻ると、皆でたわいのないおしゃべりの花が咲く。 心の憂さを履きだす所があるって、同じ悩みを共感してくれる仲間がいるって、本当に、いいな〜と思える瞬間です。
・徘徊がなくなりました
奥さまの徘徊でご苦労された認知症家族会あおぞら代表の成井さんですが、奥様を変えるのではなく奥様を見て自分が変わることで奥様の徘徊もなくなり穏やかに暮らしています。成井さんは、奥様に代わって炊事洗濯など家事一切をこなしています。最近の悩みはかむ力が弱くなった奥様にサラダなどの野菜をどうしたら食べられるようにできるかでした。そこで提案されたのが「野菜ジュースを飲ませたら」でした。果物のジュースもあるし、これなら喉につかえることがないと。早速野菜ジュースを買って帰りました。
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